「耐候性大型土のう積層工法」設計・施工マニュアル
耐候性大型土のうに関する、基準づくりやマニュアル作成に至った経緯から最新版までをご紹介します。
国土交通省や都道府県代表、資材メーカーなどが中心となり「耐候性大型土のう研究会」が発足されました。
事務局:(社)全国防災協会
平成18年3月、その成果として、1tバッグの問題点を踏まえ、耐候性大型土のうの「性能基準」と「設置基準」を明文化した「災害復旧事業等における耐候性大型土のう設置ガイドライン」を発行しました。
平成18年3月 (社)全国防災協会 発行
1tバッグの問題点を踏まえ、初めて耐候性大型土のうの「性能基準」と「設置基準」を明文化したことが特徴です。
ガイドライン概要
「耐候性大型土のう」の性能を踏まえ、以下の施工条件を有する工事において適用することが望ましい
- 設置期間が2ヶ月程度を越える工事
- 複数回転用することにより経済的となる工事
平成24年3月(一財)土木研究センター 発行
ガイドラインを発展させる目的で、平成22年度より、(一財)土木研究センターにおいて実証試験等を行い、設計法の見直しと、それに伴う要求性能を検証しなおし、新たに性能規定を定め、「耐候性大型土のう積層工法 設計・施工マニュアル」を定めました。
本マニュアルでは、試験項目をガイドラインより大幅に増やすことにより、要求性能が厳格化されています。現在土砂を中詰材として使用することに対する耐候性大型土のうの基準は、唯一このマニュアルしかありません。
<(社)全国防災協会のガイドラインはすでに廃刊>
マニュアル概要
耐用年数3年未満の仮設構造物の設計・施工に適用する。
従来から土木工事に用いられている1tバッグは、紫外線に対する耐久性や強度に関わる性能に乏しいため、
一般的には極めて短期間の仮設工事に適用されており、
中詰め材は、定格重量を順守することが重要である。
マニュアル発刊と合わせて、(一財)土木研究センターが「耐候性大型土のう基準検討委員会」を発足させ、性能評価制度を導入しました。
建設物価
「耐候性大型土のう」は、(一財)土木研究センターによる耐候性大型土のう設計・施工マニュアルの性能を全て満足した製品である
性能評価制度について平成29年10月には、フレキシブルコンテナとの違いを明確化するとともに、流れのある場所での適用について再検討を行い、さらに全体の安定性についても見直しを行うことにより、より実務的な判り易い内容として改訂版が発行されています。
令和5年5月に、耐候性大型土のうの紫外線に対する評価を見直し、より安全性を確保した内容として第2回改訂版が発行されています。